消防訓練屋なのに、地震のことも考えるのはなぜか

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震災後、初めて熊本に行った。
ようやく行った。
防災を仕事にしているのに、実は勇気がなくて行けないでいた。
あれからもう1年近くになる。

瓦のはげ落ちた家屋や、潰れたままの東屋を見た。
それがあの地震が原因なのかはわからない。

道路が通行止めになっていた。
迂回路になっている山道には、ところどころに簡易トイレが設営されていた。
新しい道路を作る工事も行われていた。

まだものものしい雰囲気がある。
もう1年になるというのに。

災害や防災といえば、地震と津波を連想する人が多い位だろう。
土砂災害を思い浮かべる人もいるかもしれない。

私の仕事は消防だ。
消防といえば火消しであり、私がやっているのも消防訓練だ。
想定するのは火災。
今のトレンドとはちょっとずれてる感じがしなくもない。

だから熊本のような地震の被災地を見ると、自分のやっていることがずれてるんじゃないか、小さすぎるんじゃないかと不安になる。
私が消火器をブチまけても、ベランダの仕切り板をブチ破っても、それはあんまり求められていないんじゃないかと不安になる。

しかし、あらゆる災害を消す・防ぐのもまた消防である。

消防訓練でビルの非常階段から避難してみるのとか、「強く押す」を押してみるのとか、これは火災のときにしか使えない訓練ではない。
あらゆる災害で必ず役に立つ。
ほんの一部かもしれないが、訓練という体験が、いざというときの勇気になり自信になる。

だからやるのだ。

私が今すぐできるのは消防の分野。
消防訓練でなにかを学んだ人が、どこかでそれを役立ててくれたら幸いだ。
私も少しずつ自分の力を広げていきたい。

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