調子のいいときは舐め回すようにかわいがる。
実際舐め回されてツバだらけ。
ひとたび機嫌を損ねると叩く殴るつねる噛みつく、髪をわしづかみにして引きずり回す。
頼んでもいない手出しと価値観の押しつけと人格否定と理不尽な命令。
思うようにコントロールできなければ苛立ちからの八つ当たりで怒鳴りつける。
決まり文句のようなバカ、クソ、ブス、死ね。
小柄な相手に馬乗りになり、首を絞める。
こんなことやっててもお互いの信頼関係は1ミリも揺るがない。
同じことを母親の私がやったら生涯なにかをひきずるに決まってる。
なんなんの、きょうだいって。
私はひとりっ子だ。
きょうだいがいない私には、甥っ子も姪っ子もいない。
だから私は、伯母さんでも叔母さんでもない。
子どものころも今でも、私の周りはしんとしている(実際の家の中はコドモズでやましい限りだが)
私にとって、3人の子どもたちの関係はたいそう興味深い。
干渉しすぎのように見えても必要とされていたり、突き放しているように見えてもつながっている。
不思議な関係。
3人きょうだいの中で育った夫にとって、わが家の子どもたちはどう見えているのだろう。
激しい取っ組み合いのきょうだいゲンカの横で、平然と知らんふりを決めこんでいる。
内心ハラハラしている私に、「骨折ぐらいは許容範囲」などと言う。
きょうだいというものは、大人になっても強固なつながりを保ち続けるものらしい。
親とも配偶者とも子どもとも違う、独特の関係を持っている。
そんな朋友を持たない私は、わが家の子どもたちをとても羨ましく思っている。
コドモズ3人がいっぺんに話しかけてくる会社