資格を取ろうと思ったら、まずその資格について調べてみよう。
その資格は、時間やコストをかけて取得すべきものなのか?投資に値するものなのか?
しっかり見極めてからでないと、せっかくやった勉強がムダになってしまうことだってある。
防災士ってどんな資格?
防災士について調べたい人に、次のリンクをご紹介したい。
あくまでも参考だが。
結論から言うと、防災士の資格は「全く役に立たない資格」のほうに分類されている。

わたくし、防災士の吉岡と申します。
防災士の資格を取得している身でありながら、かつ、防災士の資格取得のために勉強している夫を持つ身でありながらナンだけど、ここに書いてあることにはおおむね共感・同意している。
しょっぱなの見出しから「天下り団体と自治体が癒着して合格者を増やし続ける無意味な検定試験」とバッサリ切り捨てているこのサイトは、防災士として地域や社会に貢献したい!という熱い思いのある人にとってはいささか気に入らないものだろう。
(天下りについての部分なんて、関係者各位にとってはいろいろとアレだろうな)
憤慨・反発・抗議がある人はご自由に、かつ直接、このサイトに向けていただきたい。
では、このサイトの「おおむね共感・同意する部分」をご紹介する。
民間検定
防災士は民間の団体が認定する検定試験にすぎません。
災害現場では権限とか義務などというものは一切なく、責任も当然ありません。
おそらく意見を言う機会も与えられないでしょう。
防災士は国家資格ではない。
民間の検定である。
そこんとこ、お忘れなく。
民間資格は、それぞれの団体が独自の基準で審査するもの。
だから、社会的な信用度はピンキリである。
取得難易度が高いほど価値が高い傾向にある。
ということは、合格率98%と言われる防災士は‥‥。
【あわせて読みたい、防災士研修の潜入レポート】
なんのための資格なのか
あくまでも学習を通して防災に関する知識を身につけるのが目的です。
当然ですが、資格を取らなくても防災知識は身に付きます。
防災士取得の学習をきっかけとして防災関連の知識やスキルを高めようというのならともかく、防災士に合格しました、資格持ってますじゃ全く価値がありません。
「防災士の資格を使ってなにかをしたい」というのはちょっと難しいだろう。
資格そのものよりも、取得のための勉強や取得後の意識のほうに意味がある。
まぁ、どんな資格でもそうだけど。
【あわせて読みたい、防災士資格の本当の使い方】
仕事するならこの資格
防火管理者や防災管理者、消防設備士等の資格を取得された方が得策です。
こちらの方が社会人になったときに職場で求められる知識です。
仮に職場で事務の仕事をしているのであれば、国家資格である防火管理者や防災管理者の方が断然必要性があります。
消防法という法律の規定により、会社の規模に応じてどちらかを選任しなければならないからです。
防火管理者・防災管理者・消防設備士。
確実にカネになるのは、ここに挙げられている資格。
取得すれば資格手当がつくだろうから、単純に考えてもお得だ。
正解のない防災と違って、これらの資格には「消防法」という答えがあるので業務もやりやすい。
全国1位の大分県
日本防災士機構のサイトを見ると防災士の活動報告が掲載されています。
参考:防災士の活動|日本防災士機構
中には笑えるような活動記録もあります。それは大分県の例です。
いかにして防災士の数を増やすか、といことばかり熱心になっているようです。
活動の結果、大分県の防災士が6,000人を超えたということを自慢気に報告しています。これを活動記録といってよいのかどうか疑問です。
アイタタタ‥‥。
私の本拠地・大分県がやり玉に挙がっているではないか。
確かに、大分県の防災士の数は多い。
今では県の防災士数は9,576人にまで膨れ上がっている(2018/10/31現在)。
県民数は1,142,943人(2018/10/1現在)だから、大分県では120人に1人が防災士ということになる。
この驚異的な人口あたりの数字は全国1位だ。
そんなに増やしてどうする!?
実際、大分県にいるあまたの防災士は「なにをしたらいいかわからない」状態のようで、名ばかり防災士の数もかなりいると思われる。
まとめ
防災士の資格は、自動車運転免許のようなものと思えばいいんじゃないだろうか。
自分の生活のために取得して、ときには他人のためにもなる。
その程度に考えれば防災士に過度の負担やプレッシャーがかかることもなく、日常の中に防災意識を取り入れやすくなるはず。
なんなら、大分県はもっと防災士を増やして、県民の2人に1人が防災士ってなくらいにまでしたらいいのに。
防災士の資格取得を通して防災に関する意識と知識が高まるのなら、県全体の防災の底上げになるに違いない。
ガンバレ大分県!ぶっちぎれ大分県!めざせ県民総防災士!
さて。
ここまでメタメタに言われても、それでも「自分のために防災士の資格を取りたい!」という方もいるだろう。
そんな方にもこの同じサイトをおススメする。
資格取得の方法や情報などが、一番最後のところに抜けなく書いてあるからだ。
余談だが
歯科衛生士の免許を持っている私としてはこちらの記事もおおいに気になる。
歯科衛生士とは/手に職の一生モノの国家資格、進路を迷っている若い人、考えてみては?さすが「本音で紹介します」と謳っているだけあって歯科衛生士に対しても現実味たっぷりのことが書かれている。
歯科衛生士と歯科助手を混同している人にはぜひ読んでいただきたい。
【あわせて読みたい、歯科衛生士の苦悩】