子どもと災害
子どもたちが通う学校では、毎月なんかしらの訓練をやっている。
地震、津波、火事、不審者。
考えうる災害に備えて、子どもたちの安全を守り、混乱への対処をシミュレーションしている。
私は仕事がら、備蓄や避難経路、ハザードマップなどのたぐいに慣れ親しんでいるが、どんなタイミングで起こるかわからないのが災害。
こうして仕事をしている間、子どもたちと離れているのはみなさんと同じである。
平日の昼間に大災害が発生する可能性だってある。
学校にいる時間なら、子どもたちは少なくとも大人の指示のもとで保護されるだろう。
でも、下校したあとだったら?
子どもたちだけで状況を把握し、適切に行動することができるだろうか。

‥‥ダメだろうなぁ。
やむをえない
身を守る方法だとかはおいおい伝えていくとしても、災害は待ってはくれない。
明日がその日かもしれないじゃないか。
いや、このあとすぐ!かもしれない。
なんの準備もできやしない。
かといって、24時間一緒にいるわけにもいかない。
保護者として、子どもの命を守ることさえできやしないなんて、なんてもどかしいんだろう。
こうなったらもう、今すぐやれることをやるしかない。
たとえ離れ離れになっても、生きてたら必ず迎えに行く。
もし死だら迎えに行けないから、そのときは周りの人と一緒に生きていくように。
今はそう伝えるしかできない。
大人にも
これまでの事例をもとにいろんなことが研究されてきたとはいえ、自然災害には想定外がつきもの。
そのため、備えのパターンは無限ともいえるような数になってしまう。
「ちゃんとしたい」と思えば思うほどやることが山積みになり、その果てしなさに愕然とする。
もうやだ。
自然に地球に宇宙に、人間ごときが抗うなんてしょせんムリなのだ。
だったらやっぱ、今日一日を濃く生きるほうがよくね?
自分に素直に誠実に、死に際で後悔しないように生きときたいよね。
言いたいことは言い、食べたいものは食べ、行きたいとこには行き、やりたいことはやろう。
やらなかったことは、自分がやらないと決めたのだからいいじゃなですか。
毎日をMAXに生きよう!
なーんてことを、防災訓練で言いたくなる。