大分県の防災士の数が1万人を突破した。
10,271人(2019/2/28現在、認定NPO日本防災士機構データより)
人口の多い東京都、原発を抱えている愛媛県。
それらに次ぐ全国3位だと思うと、狂気すら感じる数字。
生めよ増やせよ防災士
防災士を取得するために必要な学習って、基本中の基本。
取得したあとは、その知識を活かしながら成熟させてかなきゃ意味がない。
車の運転免許だって同じだ。
ペーパードライバーと運転歴30年の人とではその技量に大差がある。
日常生活で使いながら慣れてかないと、いつまでたっても教習所レベル。
私は、防災士はもっと増えてもいいと思っている。
誰にでも平等に降りかかってくる災害。
それに備えるための知識なんだから、全国民が義務的に取得してもいいくらいだ。
役に立つ?持ってた方がいい?大分県民120人に1人が取得している「防災士」
ナンバリング
さて、1万人を突破した大分県の防災士。
他県はどうか知らないが、大分では取得したタイミングごとに「○期」という区分けをされる。
これが曲者。
防災士の集まりに行くと、この数字の小ささを競うマウンティングを感じる。
その証拠に、自己紹介には必ず「私は防災士の第1期でして‥‥」がつく。
このセリフ、どう受け止めたらいいんだろ。
管理の都合か知らないが、この「○期」システムは現場でよい効果を生んでいるのだろうか。
ちなみに私は、自分の期数を記憶していない。
非常時に不可欠なもの
避難所の運営を疑似体験する「避難所HUG」や、災害時の難しい選択に身を置いてみる「クロスロード」をやってみて感じるのは、価値観の相違を認めながら協働してベストな方向に進むことの不可欠さ。
なんだかんだ言ってもそれらのゲームをやっている今は、気持ちにも時間にも命にも余裕のある平常時。
「まいったなぁ~!」とか「心が折れるぅ~」とか言いつつも、いい方向に進んでいける。
しかし、ガチの災害時はどうなんだろうか。
気持ちも時間も命も待ったなしの状態で、どれだけ気持ちのゆとりが持てるのだろうか。
そんなとき、「○期」にこだわられちゃたまったもんではない。
今だからこそ
地域の役員会、防災士会などに潜りこんで感じるのは、みなさんの熱心さ。
「非常食?なにそれおいしいの?」みたいな人はひとりもいない。
しかし、その熱心さゆえの軋轢もたまには生じる。
議論が高じて一触即発!なんてヒヤリとする場面もしょっちゅうある。
このメンバーで避難所運営!?と不安も感じるが、逆に、平穏な今だからこそケンカできるとも言える。
むしろ、今のうちに意見をぶつけ合って調整してたほうがいいのかもしれない。
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