前回までのあらすじ
同業者必見!解決なき「消防点検オワコン問題」は13年間でこうして加速していった
建物の保守管理であり、利用者の安全を守るのが消防点検である。
法律に基づいて行われるこの仕事は、人が建物を使う限りなくならないと言っていい。
そんな恵まれた環境にいながら、ビジネスモデルと自分の限界を感じて13年間も苦悩していた(夫が)。
一方の私は
以前の私は社長の息子の奥さんだった。
やってることは一般事務。
事務員さんだから、社内のことは薄ーく広ーくなんでも知っている。
身内で内情を知っているから、ある程度の裁量権限も持っている。
でも、ただの事務員さんだから責任は取らない。
社員にとってはだいぶ煙たい存在と言えよう。
以前の私は将来設計のできない人であった。
今日のコレはできるけど、将来のためのなにかはやれなかった。
未来のことなんて想像ができないんですよ。
セルフイメージができない。昨日よりいいのはわかります。
明日もよくなりそうな感触がある。
この法則だと、将来は確実によくなっているはず。
でも、昨日と今日との差に手応えを感じることができないんですよ。
成長してるっぽいんだけど、それがどんな成長なのか具体的にわからないということですね。
会社の経営計画どころか、来年来月の見通しさえタッチしていなかった。
タッチしていたのは、夫が手掛けたたくさんの管理表を管理することと、業務報告書作成のスピードを自己更新すること。
目の前のものをこなす、というやりがいを感じていた。
ということくらいしか特筆すべきものがなかったのが以前の私。
現状維持ができれば御の字だったのだ。
イグジットになってから
以前の職場では事業の唯一の柱であった消防点検。
ところがイグジットでは、他にも3つの新事業が動いている。
防火管理の代行サービスとオモシロ防災訓練と訓練グッズのレンタル。
動いているのは3つだが、アイディア段階で消えたやつや気が向かなくてやめたやつは無数にある。
やりたいこと、やれそうなことが毎日のように生まれている。
新しいものがどんどん湧いている。
夫はもう社員管理のエクセル表を作らないし、私はもう特筆すべきことのない人間ではない。現状維持なんてのは緩やかな劣化でしかないとさえ思っている。
毎日毎日新しいことが巻き起こるなんて、なんというオモシロい職場だろう。
やってみる・試してみるができる環境って素晴らしいなぁ。