何度やっても上達しない「避難所HUG」の難攻不落ぶりは防災に興味がない人にもオススメ

避難所HUGがオモシロいので、オモシロいもの好きな人に勧めている。

避難所HUGとは

静岡県の職員だった倉野康彦氏が開発した、避難所の切り盛りを体感できるボードゲーム。
図面上で避難生活の空間設計や避難者の配置をやってみる、いわばお試し避難所。
レイアウトだけでなく、現場で起こりうる生々しい出来事も盛りこまれている

災害時にお世話になるやもしれぬ避難所。
とりあえず逃げ込める避難所。
いろいろと大変そうな避難所。
とまぁ、みなさん避難所に対してはボンヤリしたイメージしか持っていないのではないだろうか。

「イザとなったら避難所へ逃げればいい」とは言っても、なんの準備もなく慌てて駆け込んできた大勢が一緒に生活をする場なのだから、不便と気苦労をこらえねばならないに違いない。

では、いったいどんな不便と気苦労があるのだろうか。

難攻不落の避難所

というのが身にしみてわかる仕掛けになっているのが避難所HUGというゲームである。
倉野氏の開発秘話を伺うと、狂気すら感じる入れ込みようが伝わってくる。
倉野氏の狂気のせいで、このゲームは本当によくできている。

もう何度もやって、どんな人が避難してくるのかどういう厄介ごとが起きるのかどういう流れになっていくのか重々わかっているのに、一度たりともスッキリしたことがない。
模範解答など出せやしない。

【あわせて読みたい、避難所HUGで起こる厄介ごとの数々】
メディアの取材お断り!総理大臣は帰れ!それどころではない疑似体験「避難所HUG」

避難所HUGは、避難所を上手に切り盛りできるようになるツールではないのだから当然である。

HGU効果

私が考える避難所HUGの効果は次の3つ。

1.被災がイメージでき、自分事になる

ゲームをやると、参加者はいつの間にか災害に巻きこまれてしまう。
疑似体験といえども、避難所のゴタゴタを経験すれば懲りる。
懲りるから次に備えることができる。

2.自分とは違う価値観に気づける

待ったなしのギリギリのとき、オレが!私が!と我を張っていてはロクなことにならない。
だったら気持ちと時間にゆとりのある今、価値観の違いを理解しておこう。

3.防災担当者の負担が減る

事前の備えをそれなりにしている、そして他人の価値観も理解している。
そんなできた人が増えれば、物資不足の不満を支援者にぶつけるなんてことは起こりにくいだろう。

【参考動画】南海トラフ地震対策啓発ドラマ「その日、その時‥‥」/高知県
(ちょうどそのシーンから始まるようにしているので、ぜひ見ていただきたい)

男性が支援者にくってかかるこのシーン、身につまされすぎる。

という正論はさておいて

開発者の倉野氏がマジメに避難所運営に取り組んで作ったゲームなんだから、タメになるのは当たり前。
細部まで考えつくされているから、役に立つのは当たり前。

だけどそれ以前に、単純にオモシロいのだこのゲームは。
チーム作りとか人権とか自己啓発とかリスクヘッジとか、そういうのにも応用が利く。
MG(マネジメントゲーム)並みに、やればやるほどオモシロい。

オモシロいのが好きな人におススメする所以である。

HUG愛好会の会社

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