猫カフェを消防法的に分類すると「18歳未満立入禁止の社交場」になってしまう~令別表第一~

まず初めに断っておくが、私は猫を飼っておらず、興味も持っていない人間である。
そして、どちらかと言うと犬のほうが好きだが、「ワンちゃん」と呼ばれているよそさまのペットを「犬」と断言する程度のそっけなさである。

そんな私が、コドモズに付き合って猫カフェという空間を体験したので、今日はその話をする。

外国人観光客でにぎわう大分県湯布院の猫カフェ、ノルウェイの森

猫カフェとは

カフェとは、コーヒーや軽食とともに談話なんかも楽しめる飲食店のことである。
ところが昨今は、コーヒーどころかお茶も出さぬ、単なるふれあいの場もカフェの名称を使用している。
イメージ先行も甚だしい。
以前、飲食のない談話の場は井戸端と称されていたはずだが。

猫に興味のない私の、猫カフェの感想がこちら。

実際の猫カフェはこれだった。

気ままなお猫様に人間側が合わせる、おもてなし逆転の空間。

ところで

防火対象物、要するに消防設備をつけなきゃならない建物は、その使い道でジャンル分けされている。
その分類表が消防法の令別表第一というやつで、消防業界ではマストでヘビロテな一覧表。
通称レーベッピョー。

【ヒマと興味のない人は見るべきではないレーベッピョー】

レーベッピョーでは、あらゆる防火対象物が1から20までの項で分けられている。
項によってはイロハでさらに細かく分かれているものもある。
例えば、1項は劇場や映画館というように。1項は公会堂や集会場。
6項に至ってはイロハの次に数字がついて、分類はもっと細かい。

世の中の多様化とあいつぐ重大事故で、ルールは細かくなっていくばかり。

消防業界の人間は、どこにいても無意識に消火器や強く押すを探している。
それと同じように、その場がレーベッピョーでなにに相当するのかも考えている。
休日に子どもと猫カフェにいても、だ。

猫カフェは何項なのか

さて。
件の猫カフェはレーベッピョーに照らし合わせると、いったい何項になるのだろうか。

一般の人にはまったく興味のない話だろうが、消防業界の人間にとってはちょっとした娯楽である。
ふたりで出かけていれば、項の当てっこという遊びが始まるのがわれわれ夫婦の常。

お猫様がおそばに来てくださったら、それは行幸。

仕事に絡む専門的な考察とはいえ、しょせんは休日の戯れ。
複合用途とか保健所のからみとか、そういうガチな話は言いっこなし。

猫カフェは3項(料理・飲食)か?
いやいや。カフェと言いつつ自販機が併設されているだけなのだから、飲食店とは言えまい。
だったら、「展示場」ということで4項(物販・展示)だろうか?

困ったときの15項(その他)という手もある。
1~14項のどれにも該当しない事業所は、すべてこの15項が引き受けてくれるはず。

しかし、安易に切り札を使うのはいかがなものか。

娯楽に本気で挑む

猫カフェとは、お客がお金を払って猫を愛でに行くところ。
そこで供される飲食は、あくまでも添え物。
お客はホストの愛らしさに酔うために行くのだ。
つまりキャバクラとか、あのへんの扱いなのでは?
だったら2項(夜の繁華街関係)だ。

猫が相手では、さすがに性風俗とは言えないだろう。
したがって、(性風俗)ではなく(接待飲食)。
そうだ、猫カフェは2項イだ。

猫カフェを18禁とする会社

公式サイトはこちら↓

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