撮影厳禁!完全クローズド!防災機器メーカーの研修施設に部外者が潜入してきた

このたび、この会場で行われた社員研修に潜入してきた。

防災機器の大手メーカー・ニッタン株式会社のシークレット研修センター。

部外者が入り込む

代理店でも協力業者でもない、完全な部外者である私がのこのこやってきたのには理由がある。

ニッタンの担当氏とは、以前に出席した勉強会で出会った。

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担当氏は、登壇してしゃべる私の目の前に座っていた。
岩みたいな様相で腕を組んでふんぞり返り、ギョロギョロした目で私を見ている。
「この人、あとで絶対なんか言ってくるな」
そういうのはだいたいわかるものである。

会が終わると案の定、担当氏がやってきた。
そしてこんなことを言うのである。
「今度ウチの社内研修に来て、さっきの話をしてよ」
よくある社交辞令である。

と思ってたらホントに話が進んで、まさかの実現。

社外秘の研修施設

担当氏のご厚意で、社員さんの研修を見学させてもらうことになった。
その合間に施設内を案内していただく。

メーカーの研修施設であるから、内部は専門的なものであふれている。
ここで技術研修を行うため、自社製品だけでなく、比較対象の類似品もたくさん取り揃えてある。
ライバル会社の製品もここで研究されているのだ。

天井には火災感知器がいくつも取り付けられ、壁には「強く押す」や受信盤が何パターンも並んでいる。
イグジットが部品を組み合わせてようやく作った「好きなときに好きなだけ押せる『強く押す』」を、いとも簡単にズラリと並べるなんて、さすが機器メーカー。

研修センターは防火対象物であるから、天井にはホンモノの火災感知器もついている。
間違って作動させないように、本物の感知器には「この感知器はホンモノです。研修で炙らないこと(作動させないこと)」なんて注意書きがしてある。

既定の数以上に火災感知器が取り付けられているので異様な光景となっている。

好きなだけ浴びられる

別に区切られた一室は防水仕様に改造されており、その天井には配管がビッシリと張り巡らされている。
こちらはスプリンクラーなどの水系設備を実験するエリア。

隙間なく天井を走る配管たち。あそこを通った水があっちを曲がってあれからブシャーっと出てくるわけだ。

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液体や空気の流れ具合を目視で確認するため、一部の配管はスケルトン仕様となっている。
水圧やフランジフェチの私にとっては垂涎の対象である。

この配管をナンチャラメガパスカルの水が駆け抜けるとこが見られるのだ。
本物はサビ水だけど、実験室だからキレイな水道水が流れるに違いない。
だったら浴びてもいいな。

好きなだけ脱出できる

窓際には避難はしごや救助袋など、避難器具が並べられている。
これらは消防点検の技術研修に使われる。
余談だが、イグジットでは偶然手に入ったキタナイ中古品を1個置いとくのが精いっぱいだが、大手メーカーさんは他社製の新品をこうして並べることができる。チクショー。

さて。ここは2階。
並べられた避難器具のなかから好きなものを選んで窓に取り付ければ、お好みの方法で脱出できる。
なんなら全部を試してみたっていい。

滑り降り、ぶら下がり降り、はしご降り。あなたの好きな降りはどのタイプ?

ちょっと待て

賢明な読者のみなさんはすでにお気づきだろうが、施設内部の写真はどれも真っ黒である。
これは通信速度や画像データの不具合、ましてフィルムの感光なんかが原因なのではない。

この研修センターは開発機器の試用や事故の検証などに利用されているため、一般公開されていない。
所在地さえ積極的な公表をしていないという。
今回の研修も、完全クローズドの社内研修である。

したがって内部はすべて撮影禁止であり、唯一撮れた写真がこれ↓なのである。

脳裏に焼き付ける会社

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