自分のサービスを世の中にどうやってアピールするか?
マーケティングで脱シロートを目指すなら、プロの仕事を分析するのが手っ取り早い。
というわけで、今日はこちらの動画を分析してみる。
洗剤や柔軟剤のにおいが気になる…
そんな「香害」について知っていますか?
日常に起こる香害の対策として、どのような洗剤を選ぶべきかお教えします。 pic.twitter.com/HQItLHA9Zy— スキンケア大学 (@skincare_univ) November 19, 2019
Twitterでたまたま流れてきたこの動画。
とてもいい参考資料なので使用したが、スキンケア大学と私はなんの関係もなく、利害も恨みももちろんないことを付け加えておく。
さて。
この動画は次のような構成になっている。
- 課題提供
- 課題の解説
- 解決する方法
- 専門家の登場
- 数的な根拠
- 問題の普遍化
- 具体的な事例
- 専門家の答え
- そして商品!
- みんなの太鼓判
- 応用例
以下はその解説である。
課題提供
「○○を知っていますか?」

「香害を知っていますか?」新しい困りごとへの幕開けである。
とにもかくにも、困りごとがあるということにしよう。
そうしなければ、それを改善する商品やサービスのありがたみなどわからない。
耳慣れない言葉であればなおよし。
課題の解説
「○○とは」

これを知ってしまったら最後、体調不良はすべて香害のせいになる。
「ナルホド!そういう状態を「香害」と言うのね!それは困るわ」
こうして、見る人は提案された困りごとを本気の困りごととして受け止める。
解決する方法
「○○の原因と対策法は?」

体調不良でも大丈夫!原因と対策法を知りさえすれば。
困りごとなんだから解決方法が知りたい。
解決するにはその原因も知っておかねば。
専門家に聞いてみました
先生登場。

専門家のビジュアルは大事。肩書のある美人、色男を探してくるべし。
専門家なんだから肩書は重要。
専門的なことをわかりやすく教えてくれるプロは重宝される。
数値
「公的データ○○によると、○○であるということがわかります」

とにかく右肩上がりのデータを。
せっかくの困りごとが気のせいであってはならぬ。
だから万人が納得する数値データは必須。
データの出どころが公的であれば、説得力はなお増す。
困っている人の数値も
困っている人がどれくらいいるかも重要。
「みんな困ってる」で人は動かぬ。
こちらも数的な根拠がほしい。
ここでターゲット層が明かされる。
「私ぐらいの人が困っているのね!そう言われてみれば、私は困ってないかしら?」
みんなの問題
「日本人は○○だと言われています」
あなたが特別なんじゃない。日本人はそういうタチなのだ。(だから仕方がない)
日本人には古代からそういう文化があった。(だから仕方がない)
こうして、この困りごとを日本人全体の特性にする。
見る人を追い詰めない、優しい気づかいと言える。
困っている具体例
「こんなふうに困るのです」
どう困るのか、一般的な事例を2つほどあげる。
日常生活に支障が出る、イザというときに困るなど、どうしたって許容できない事例が最適。
「もっとひどい人はこうなることも」という極端な一例を付け加える抜かりなさもほしい。
専門家の答え

おっしゃる通りでございます、先生。
再び先生にご登場いただき、解決のための答えを仰ごう。
ここでの答えは、抜本的な改革案や「目からウロコ!」みたいな裏ワザなどでなくていい。
あったりまえな事実を軽く語るにとどめたい。
そして、その正論を精神論でまとめる。

「心がけることが大切です!」
さあここからだ!

ここまでの話が考慮されているのがこの商品(バーン!)

ほらね!

疑り深い人には専門家の太鼓判、またはお客さまの声を数値で。

あなたのようなターゲットはもちろん、こんな人にもオススメ!
まとめ
マーケティングでシロートを脱するために、プロが作ったPR動画を分析してみた。
いかがだろうか。
- 課題提供
- 課題の解説
- 解決する方法
- 専門家の登場
- 数的な根拠
- 問題の普遍化
- 具体的な事例
- 専門家の答え
- そして商品!
- みんなの太鼓判
- 応用例
これを模倣すれば、あなたの商品・サービスはバカ売れするに違いない。
もう一度見る
洗剤や柔軟剤のにおいが気になる…
そんな「香害」について知っていますか?
日常に起こる香害の対策として、どのような洗剤を選ぶべきかお教えします。 pic.twitter.com/HQItLHA9Zy— スキンケア大学 (@skincare_univ) November 19, 2019