「ダンナさん、イケメンですよね」
「あ、よく言われます」
せっかく褒められてるんだから、ありがたく受け止めればいいのだ。
事実のみを申し上げる
私の夫はイケメンである。
一般的なイケメンの定義はわからないが、みなさんがそう言ってくださるのでイケメンなのであろう。
実際、夫はオバサマがたにモテる。
ビルのオーナーさんとかマンションの管理人さんとか管理会社の担当者さんとか、夫の好感度にハマったお客さまはたくさんいらっしゃる。
そんなとき、私は裏方に徹し、より好感度の上がる言い回しや訪問タイミングなどをたくらんで夫に伝授する。
模範的な答え方
さて。
夫をイケメン認定するのはオバサマがただけではない。
その証拠に、冒頭のようなやり取りをもうあちこちでしてきている。
「ダンナさん、イケメンですよね~」
初めのころこそ答えに窮する場面もあったが、よく考えてみたら自分だってそう思っている。
夫はカッコイイ部類に入ると思っている。
日常で付き合う配偶者として、あんだけカッコよければ十分すぎるだろう。
だったら答えは肯定しかない。
「ダンナさん、イケメンですよね~」
「そうなんですよ~」
どストレートな肯定を受けて相手がひるむ瞬間もあるが、身内をけなさない態度は誰もが受け入れてくれる。
ベストな答え方
そんなことが続くうち、だんだん肯定するのがめんどくさくなってきた。
相手の感じるイケメンと、私の感じるカッコイイは違うはず。
そのギャップにこだわり始めたら、単なる肯定に気持ち悪さを感じるようになった。
という経緯を経ての返答が、冒頭のやつだ。
「ダンナさん、イケメンですよね」
「あ、よく言われます」
自分の気持ちを偽らず、相手の好意も受け止める。
そして、夫の評価を不動のものにする。なんたって「よく言われる」んだから。
実にいい返答ではないか。