あれから2か月たとうとしている。
もうそろそろいいだろ!
インフラ業ともいえる消防設備業なので、おかげさまでコロナ禍でも通常運転に近い仕事ができていた。
だから県内で新しい感染が出なくなったころから気が緩み始めている。
それもあるが、あれだけバズって問い合わせに次ぐ問い合わせ、取材に次ぐ取材となればいいかげんウンザリもしてこようというもの。
月が替わるタイミングで、ドアノブに貼っていた手を洗いたくなるシールをはがした。
手洗いはとっくに習慣づいている。
てなときに
地元メディアから取材の打診。
こないだラジオ番組にお呼ばれしたばかりの放送局なので、二つ返事で引き受けた。

そして慌てて貼りなおす。体裁は大事だ。
アナウンサー氏
取材に訪れたのは、顔見知りのアナウンサー三重野勝己氏。
三重野氏はこれまでにも私のスットンキョウな訓練イベントをニュースで読んでくれたり、生放送のラジオ番組で「強く押す」の実況をしてくれたりと、さんざんお世話になっている。
あまつさえ、三重野氏が司会を務めるちゃんとしたパーティーに、黄色のジャンバーで出向いたこともある。
なんであれ、知ってる人から受けるインタビューはたいそう気楽だ。
インタビューから見えてくるもの
三重野氏からの質問にこんなのがあった。
「本業の消防設備に対して今回のシールはずいぶん畑違いのようですけど、どうとらえていますか?」
硬くてハードな消防設備や防災と、いわゆる雑貨の手を洗いたくなるシールを同じ会社が扱っているとは考えにくいのだろう。
このニュアンスはこれまでの取材でも感じていた。
しかし、私にとってはやんなきゃと思ってるものを負担なくラクにやれる仕組みという点で全く同じだ。
よくわかんないけどちゃんとやらなきゃ消防署に怒られる設備点検、防火管理、やっといたほうがいいんだろうけどどこから手を付けていいかわからない消防訓練、防災訓練。
それと、帰ってきたタイミングで自動的に手を洗いたくなってしまうシールはまったく同じ。
その気になる仕組み、内発的動機づけというやつだ。
スカッと晴れる
本業とシールの根源は同じ。
これまでの取材で感じていた違和感がスカッと晴れた。
よくぞ聞いてくれました!
一見まったく違うモノのようだけど、源流は同じなんですよ。
潔癖症とかシール好きとか、そういうのじゃなくて、ただひたすらラクをしたい。それだけなんですよ!
三重野さん、ありがとう!
複雑なことはメンドクサイ。メンドクサイことはイヤだ。シンプルなのはラクでいい。とにかくラクがしたい。ラクするためならどんな苦労も厭わない。#ラクに楽しくオモシロく
— 強く押すメガネの人 (@ne_dsk) May 24, 2020
相手によっては今回のように、思わぬ棚卸しができてしまうすてきな取材がある。
大変な儲けものとしか言いようがない。
余談だが、インタビューに答えるたび心配していることがある。
「いまのは質問の答えになっていただろうか」「途中で話がソレちゃったんじゃないだろうか」「『いや、そうじゃなくて』って思われてるんじゃないだろうか」「『あとで編集すればいっか』って思ったんじゃない?いま」とか。
おまけ
さて。
「スタッフの方が手を洗ってるとこを撮らせてもらっていいですか」というカメラマン氏の依頼を、デスクで見積を作っていたりっくんが引き受けた。
帰社して、ドアノブのシールを見て、手を洗うという流れなら、現場から帰ってきた感じがいいっスよね、と作業着を羽織って撮影に挑む。
イグジットのメンバーは全員、すっかり取材慣れしている。
体裁は大事だ。

「手を洗いたくなるシールに触発されて手を洗うスタッフさん」を演じるイグジットメンバー。