台風に備える
近年にない勢力と言われていた台風10号(ハイシェン)。
直撃コースにあった九州地方は、火災専門のイグジットに台風対策の取材が来るほどの焦りぶりだった。
人々の備えぶりはすさまじく、ホームセンターの養生テープとスーパーのカップ麺は売り切れ続出。

養生テープを貼ったからって、割れないわけじゃないですよ。
幸いにも上陸のころにはやや勢力がおさまり、思ったほどの被害は出なかった。
そう言えるのは、みんなが厳重な備えをしたからである。
真夜中の嵐
勢力がおさまったとはいえ、通過中はすさまじかった。
風が吹きつけるたび、あちこちから聞いたことのない音がする。
どこかの隙間に吹き込む風が笛のような音を立てている。
掃き出し窓がガタガタ鳴る。
家が揺れる。
ときすでに深夜。
これからひどくなっても、いまさら避難はできない。
台風が通り過ぎる朝方までここで耐えねばならぬ。
万が一のときにクリアな頭で冷静な判断をしたいから、いまは寝ておこう。
‥‥って、寝れんわ!
ふだんから備えるべきもの
風の音もうるさいが、なによりも不安がすごい。
不安の元は「なんかあったらどうしよう」。
なにが起こるかわからないから対処の仕方もわからない。
二重の「わからない」に振り回されているのである。
わからないことは調べればよい。
しかし、このあと台風の被害がどうなるのかなんて、今の時点で調べようがない。
わからないのだから今はもう寝よう。
‥‥とは言っても、なんかあったらどうしよう。
荒れる外の音を聞きながら私はこの堂々巡りをしていた。
備えるべきは養生テープとかカップ麺じゃなくて、強いメンタルなのではないだろうか。
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きのうの現場でお客様に多大なご迷惑をおかけする案件が発生たんだけど、夜分の連絡がひと段落したところで夫は「いまできることは何もない。寝る」といつもの時間に就寝した。事象から自分の感情を見事に切り離してハイパフォーマンスを保つ仕事人。しゅごい。落ち込むなどはムダ極まりない行為。
— 強く押すメガネの人 (@ne_dsk) August 28, 2020