消防訓練のあとは、参加者のみなさんにアンケートを書いていただく。
告知やプログラムへのフィードバックをもとに、サービスのクオリティを上げていくのが目的。
それだけでなく、次回の訓練内容を決めたり、消防計画の変更を検討したりにも使う。アンケートの情報はたいそう貴重である。

企画・運営だけでなく、次回の訓練案までついてくる。アフターフォローもばっちりです。
アンケートで楽しみなのは、自分が企画した訓練でなにが一番ウケたかということ。
オモシロかった!も嬉しいが、役に立ちそうだ!と思ってもらえるのも本来の目的だから当然嬉しい。
てことで、こないだやった消防訓練のアンケート結果をご紹介する。
安定の人気ぶり
人気ランキングの第1位は、避難はしごの体験。
体を使う体験モノは、「やってみたいけど機会がない」「自分ではできない」ので、どこでやっても好評である。
避難はしごはベランダにあるパターンが多いので、みんなでやってみるのがしづらい。
共用部であるベランダは、誰でもいつでも行ける場所のはずなんだけど、実際はプライベート空間のように扱われているため、訓練だからと言ってドヤドヤと押しかけるわけにいかない。
しかし、立体駐車場などの共用部に避難はしごがある。
共用部に避難はしごがあるマンションはラッキーなので、降下体験を毎回の訓練に組みこむのをおススメする。
意外と人気のテーマ
今回の訓練で2番目に好評だったのは、自衛消防組織の役割。
このトークは、「このマンションの自衛消防組織に入ってる人~?」という問いかけから始める。
全員が「???」って戸惑ったところを見計らって、消防計画の存在と周知の必要、さらに、入居者全員が自衛消防組織のメンバーだってことを明かす。
マンションの入居者が消防計画を知らない、というのはよくある。
よくあるけど、よくあっちゃマズいので、情報共有のお手伝いをする。
余談だが、消防計画が知られていないという事実が判明した途端に「消防計画を掲示せねば」とか「全員に配布せねば」とかの極端な対応になりがちである。
一刻も早く浸透させるに越したことはないが、いままで興味も関心もなかった消防計画を、しかもかなり専門的でボリュームのある消防計画を押し付けるのはいかがなものか。
主体的に「知りたい」と思わなければ、浸透などしない。
大型消火器も人気
大型消火器とは、駐車場にある移動式粉末消火設備のこと。
駐車場を利用するたびに大きめの赤い箱が目に入るはずなんだが、興味がなければないのと同じ。
設備の存在を知らしめるために、箱の中身を公開する。

中のホースを引っ張り出す。
出しても出しても出てくるホースを目の当たりにすれば、そのインパクトは記憶に残り、「あれ以来、どこの駐車場に行っても目に付くようになりました」ってなるのが狙い。
全部の箱を開けて、ホースの届かざるところなし!の状態をやってみるのもオススメ。(ただし、片づけるのが大変)
まとめ
消防訓練をやったら、フィードバックを収集しよう。
好評なプログラムは毎回やってもいいくらいだ。
人気の傾向は次の通り。
・自分だけではやれない専用設備が、実際に体験できる
・身近なことなのに知らなかった!という意外性
・全部出す!全員やる!などのムチャぶり