見たいのは景色ではない
大分県別府市のグローバルタワー。
高層ビルのない別府の町にそびえる125mのこのタワーは、1995年にオープンした複合施設の一部である。
展望台は100mの高さにあるが、海抜を含めると150mほどあるため、その眺めはなかなかのもの。
別府市と別府湾を一望でき、天候さえよければ四国まで見えるという。
どんな特殊な設備がついているのかなーと期待マックスで行ってみたのだが、消防設備は消火器が2本だけ。
こんな立派なタワーなのに防火対象物としては扱われていないらしく、送水口どころか火災感知器もない。
出火の可能性がまるでないとか、極端に消火活動がしにくいとかいう場合は消防設備を免除される場合があるのだけど、このタワーもそのクチ?
ちなみに、別府市の所有するはしご車は35m級。タワーのほうが3倍以上も高いので、消火活動は完全にお手上げである。
参考資料:映画「タワーリング・インフェルノ」(Wikipedia)
タワーには消防設備がないが、地下の駐車場にはちゃんと既定の設備がついている。
地上と地下は別あつかいになっているらしい。
そんなこともあるのか。へぇー。

消防関係はこれしかない。
見どころをムリヤリ探す
360度がガラス張りの、屋根のないセミオープン展望デッキが自慢のブローバルタワーは、夜景が素晴らしく、ムード満点なのでカップル向けの場所である。
プロポーズスポットとしてもオススメされていて、ここでの挙式もできんことはないそうだ。
観光スポットとしても充分にいい。
しかし物足りない。設備好きには物足りない。
強いて言うなら、エレベーターの呼び出しボタンが1個しかないというところがちょっとオモシロイ。
グローバルタワーは展望台が2段構えになっており、エレベーター内の表記はこのようになっている。
B① 駐車場
① チケット売り場
② 不明(ボタンを押してもムシされる)
③ 展望台
④ 展望台
エレベーターの呼び出しボタンは、3階も4階もボタン1個なのである。
3階と4階を行き来したいという意思は反映されない。
「いいから、とりあえず来て」というボタンなのである。

上るも降りるもこれ1個。
もうひとつのランドマーク・別府タワー
見どころがなく消化不良の気分なので、別府の誇るもうひとつのタワーである別府タワーへも行ってみた。
こっちはビルの上にあるタワーなので、消防設備がついていないなんてことはまずないであろう。
期待がもてる。
そしたら案の定!
別府タワーは見どころいっぱいであった。
昭和のユルさが好きな人にはぜひオススメする。
「大分・別府タワーで大切に扱われる、じいちゃんの『強く押すボタン』」