
「私を怒らせるんじゃないわよ」と言って牽制している非常ベル。
非常ベルの音
「強く押すボタン」を押したら非常ベルが鳴る。
非常ベルの音はかなりやかましい。
規定では、非常ベルの音圧は90dB以上あることとされている。
非常ベルの音がやかましいのはわかるけど、90dBってどれくらいのやかましさなのか?
図書館の音は40dBぐらいと言われている。
会話に支障がない程度。
セミの鳴き声を近くで聞くのは、だいたい70dB。
これはうるさい。大きな声を出さないと会話ができない。
電車の通過するガード下の音は、100dBぐらい。
通り過ぎるまでならいいけど、この騒音がずっと続くのはキツい。
ガード下とまではいわないが、非常ベルの90dBは極めてやかましく、ガマンができないレベル。
非常をお知らせするのだから、それくらいのやかましさがないとね。
お宝が手に入る
この仕事をやっていると、ときどき中古品が手に入る。
古くなった設備を取りかえたときなんかがそのチャンスなのだが、この中古品がお宝。
少なくとも、一般的には入手困難であることはまちがいない。

素のまんまの非常ベル
これが非常ベルそのものだ。
つるんとしているだけで、あっけないほどシンプル。

裏側はそっけない
非常ベルの裏側は、表の光沢とはかけ離れている。
ザラザラで塗装もまだら、うかつにさわると指を切るような鋭利な部分さえある。
非常ベルはただの金属の器。
入手困難なお宝ではあるが、取り外してしまったら他に使いようがない。
音響装置の真の音
非常ベルの正式名称は「音響装置」。
音響装置というと、スタジオでマイクとかギターとかいろんな音響機材を接続して、ボリュームとかイコライザーとかを調整するアレを連想する。
やたらとついているツマミを微調整しながら、ミュージシャンがヘッドホンを片耳だけ使いながらうなずいている図とかを想像する。
ところがこの音響装置は、ただのアルミ合金の器である。
90dBの騒音を出すだけが非常ベルなのか?
音響装置というからにはもっと豊かな音を奏でることができるのではないか?
思いついたらやってみる。
90dBからは想像できないこの音。
音響装置の名に恥じない、荘厳な寺院を連想させるような響き。
非常ベルとか言ってるけど、これはゴングじゃないか。
格闘技の試合開始・終了を知らせる、あのゴング。
ということは、やはり非常ベルは楽器なのだ。
非常ベルの音は「ラ」の音だって聞いたことがあるけど、ホント?
ふだんの非常ベルからしてみれば、この音は意外とも言えるが、「アルミ合金ならこんなものかな」という気がしなくもない。

代引きで荷物がきたので使ってみた。
※うろ覚えの記憶で「ラ」とか言ってみたところ、ブログを読んだかたからコメントをいただいた。
この非常ベルの音はC#、ド#なんだそうだ。
コメント
非常ベルは1mで90db以上が規定です。92dbは音声の場合の時で地区音響にはあまり使われないと思います
専門的な方の細かいコメント、ありがとうございます!
90dbと92db、2dbの違いを聞き分けてみたいです。