
右と左のペーパーの残量に差があるパターン。
二連トイレットペーパーホルダー。
予備のトイレットペーパーを常備できるので、切れてて困るということが減る。取り替える手間も半分ですむ。
便利な道具ではあるが、私はこれに長いこと悩まされ続けていた。
小さいながらも確実に、二連トイレットペーパーホルダーによるストレスがあった。
ペーパーがふたつあるがゆえに、どちらを使うかで迷うのである。
もっともくだらない問題のひとつ
ハッキリ言ってこの問題はくだらない。
ここから先の文章も、非常にくだらない。
二連トイレットペーパーホルダーによる迷いは、数多くある人生の迷いのうちで、優先順位の極めて低い極小の迷いだ。
しかし、極小でも迷いは迷い。
迷うたびにストレスを感じる。
迷いは、極小であればあるほど厄介である。
解決の優先順位が低いため、抜本的な解決策に結びつきにくく、その結果、迷いが延々と続くということになるからだ。
さて、私の二連トイレットペーパーホルダー問題である。
どちらを使うか。
当然これにはふたつの方法がある。
①残りのペーパーが多い方を使う。
②少ない方を使う。
①残量が多い方を使った場合
私に続く次の人が同じ判断をしたとしたら、多い方ばかりが使われていくことになる。
すでに少なくなっているペーパーの方は大して減らないだろう。
その結果、ふたつのペーパーが同時になくなる。
これでは予備を常備できるという二連ホルダーの利点が活かせないではないか。
②少ない方を使った場合
この場合も、①と同様に「私に続く次の人が同じ判断をしたとしたら」と考える。
つまり残量の少ない方ばかりが使われていく。
その結果、片方のペーパーがなくなり、もう片方は手つかずでたっぷり残る。
これじゃバランスが悪いじゃないか。
つまり①でも②でも、なんとなく気持ち悪い結果になってしまう。
どっちもイヤなのだ。納得できないのだ。
だからいつまでもスッキリせず、毎回グズグズと悩むことになる。
ストレスから解放される
しかし、グズグズと悩んでいたのは過去の話。
私はもうその悩みを解決し、日々の小さなストレスから解放されたのだ。
このくだらない、極小の悩みをどう解決したのか。
それは気にしないという方法だ。
ここまで引っ張っといて「気にしない」で決着をつけるのもどうかと思うが、事実そうなんだから仕方がない。
気にしないと決めても、実際問題どちらかのペーパーを使わなければならないのだから何らかの決定をしなければならない。
その決定の根拠がなくてグズグズと悩み続けていたのだ。
だけどもう気にしないと決めたのだ。
だから根拠なんてなくていいのだ。
そうだ。多い方から使おう。
そう決めてから、トイレで二連のペーパーホルダーに出会ってもストレスがなくなった。
決めるということがこんなにもスッキリすることだなんて。
どんな小さなことでも、むしろ小さなことだからこそ、一刻も早く何らかの解決をするべきなのだ。