
あっちへ逃げろ!
意外と知られていないベランダのあれ
マンションやアパートなどの集合住宅に住んだことのある人なら、ベランダの隣との仕切をご存じであろう。
イザというときはこれをブチ割って向こう側へ行き、避難するわけだが、ふだんはプライバシーを確保するためにある。
非常時なんてそうそうあるわけがないので、プライバシー確保のほうがなじみがあるんじゃないだろうか。
したがって、この仕切になんか書いてあるということを知らない人もいるのではないだろうか。
「非常の際には」
書いてあるのはこれ。
集合住宅にお住まいの方は、さっそく自分ちのベランダを見ていただきたい。
お宅にはこの表示があるだろうか?
実はこの表示、貼られている場合と貼られていない場合がある。
ちゃんと意味があるのだ。
ある場合
表示がある場合、その向こうが避難経路となることを示している。
つまりその先のベランダに避難器具があるということだ。
その先に避難器具があると言っても、すぐ隣じゃないこともある。
勇気を出して力を振り絞って壁をブチ破ったのに、その先にあるのは「非常の際には、ここを破って」の表示をつけた次の壁‥‥ということもある。
一番はしっこのベランダにだけ避難器具がついている、というパターンである。
この場合は、避難器具のある場所まで延々と壁をブチ破って進まなければならない。
ない場合
表示がない場合はブチ破って突き進んでも、残念ながらなにもない。
その先に避難器具という希望はない。
ただし、向こう側からは希望を胸に抱いた人が飛びこんでくる。
自分側には表示がないが、反対側にはあるのだ。
おさらいと新たな問題提議
さぁもう一度、自分ちのベランダを見ていただきたい。
「非常の際には」の表示があるだろうか?
自分が使う避難器具ってどこにあるんだろうか?
隣の人が飛びこんで来たら、どうすればいいんだろうか?
洗濯ものはどこに干したら最適なんだろうか?
こうなったらいろいろ考えちゃう。
まずは気づいて考えてみるとこから、やってみる。