
新聞社の取材を受ける。
大分商工会議所主催の「新商品・新サービス合同プレス発表会」へ行ってきた。
自社の新しい商品・サービスをマスコミ記者に向けてアピールする会である。
ちょびっとだけ人前で話す機会が私にも与えられたにもかかわらず、いつまでもセリフがまとまらなくて納得できない。
夫は毎日繰り返しプレゼンのリハーサルをして、持ち時間キッチリに収まるまでに仕上げたというのに。
これは、直前の20分でギュウ詰めの練習をして登壇したという話である。
つまらん話をオモシロく
準備を始めたときは、もう硬くて硬くて、つまらんことはなはだしいプレゼンであった。
ついつい専門的に小難しくなってしまうプロの話。
誰が聞くか、そんな話。
マスコミ記者にとって他人事である消防・防火で、どうやって興味を持ってもらうか。
どうやってインパクトを与えるか。
どうやったらオモシロがってもらえるか。
硬い業界の話なのでどうヒネっても爆笑なんてムリなんだけど、せめて「おっ、なかなかオモシロイぞ」と思ってもらいたい。
だったら私が「強く押すメガネ」をかけて前に出るしかあるまい。
消火器Tシャツを着てさ。
下がり続けるテンション
ところが、ここんとこテンションが下がり気味の私。
ついうっかり「自分を最優先にする」という理念を忘れてすごしていたせいで、オモシロいことがなーんにもなかったのだ。
このままではマズい。ヤバい。
自分がオモシロくないときに他人をオモシロがらせるなんて、できるもんか。
ギリギリまでセリフがまとまらず、それでも予定の日時になったので会場へ入る。
そしたら、参加企業の方々はみんなちゃーんとしたスーツ。
マジメ一直線。
ピーヒャラとかオモシロとか、1ミリもない。
このままではマズい?ヤバい?
V字回復
いやいや、これこそチャンスじゃないか!
周りが全員マジメ一直線なら、私のオモシロは目立つに違いない。最大の効果を発揮するに違いない。
ハイッ!オモシロスイッチ・オーン!
エンジン全開ッ!
会場入りした直後、まさかの「強く押すメガネ」を忘れてきたのに気づいて会社に戻る。
このうっかりにヘコんでいる暇はない。
これこそセリフを練習するチャンスじゃないか。
会社に戻る往路、車の中でセリフをまとめる。
メガネを取って会場へ戻る復路、車の中で今度はリハーサル。
再び会場入りしてそのまま本番。
気持ち悪いくらいうまくいった。
それにしても、まさかこんなきっかけで、ここんとこ続いていた気持ちの低調がV字回復するとは。
我ながらあきれる。