頂上を目指す人
山に登るときには頂上を目指す。
あの山の頂上で、こんな景色を見たい。
そこから逆算して計画を立てる。
頂上で景色を見るためには、いつ出発すればいいのか。
見たい景色が季節や時間帯の影響を受けるものならば、それも考慮する。
初日の出を見たいなら、1月1日の夜中から登り始める、とか。
天候のチェックも必須。
これらのプランニングによりベストなルートを選んで、一番効果的な登山をする。
最終目的である「あの山の頂上で、こんな景色を見たい」を達成するためだから、プランニングは綿密に。
行くのを楽しむ人
山に登るのはオモシロそうだ。
あの山に登ったらどんな景色が見えるかなー。
よーし、行ってみるか。
お弁当を持って、とるものもとりあえず出発。
どこから行けばいいんだろ。
とにかく上へ上へ行けば頂上に近づくはず。一歩ずつ前に足を踏み出し続けていれば進むんだから。
雨が降り出した、お腹がすいた、ちょっとケガをした。そんなときは、あるものでなんとかしていこう。サバイバルだ。
ときどき後ろを振り返る。
あらー、もうこんなに登ってきたんだね!ワタシすごーい!
周りを見渡してみれば、いい景色があちこちに広がっているじゃないか。
サバイバル体験もできて、お得。次のときはもっとうまくいくよね。
来てよかった。あー満足。
どっちがいい?
山を登る人。
前者は夫。後者は私。
どっちがいいのか?
どっちでもいい。
しかし、一緒に山を登るとなったらそうはいかない。
そもそも目的が違う。
かたや頂上を目指す人、かたや山を楽しむ人。
目的がズレているまま進めると必ずトラブる。
目的を合わせる
それぞれの方法を尊重するとか認めるとか、そういうことよりもなによりも厄介なのは、目的を合わせることだ。
なぜなら目的を合わせるには、それぞれが自分のタチをよく呑みこんでいなければならないから。
頂上を制覇する。
これは一見とても魅力的だ。
でも目的をそれにしてしまうと、ホントの自分とのズレが生じる。
だってワタシにとって、頂上の景色は最優先事項じゃないもの。
そのための綿密なプランニング。めんどくせー。
効率重視だからハプニングによるサバイバル体験は二の次。つまんねー。
それじゃ満足しないのだ。
ただただ、積み上げていくのが楽しい。
好きなことを積み上げていってたらいつの間にか頂上にたどり着いていた。
そういうのがいい。

これに違和感を感じると思ったら、そういうことか。
自分の粒
小さな粒でいいから、純粋に自分だけでできているカタマリを持っていたい。
自分以外のどんなものにも惑わされないやつ。まざりっけなしの純度100%のやつ。
それが芯とか自分軸とかいうやつなんだろうな。