
都のランドマーク、京都タワー。
歴史ある古都・京都を観光するとなったら、一般的にはどのあたりに行くんだろうか。
どんな写真を撮るんだろうか。
イベントに参加する機会があって京都へ行った。
京都でイベントだなんて、合間に観光ができる絶好のチャンス。
SNSを見ると、同じイベントのために全国から集まっていた仲間たちも、この機会に京都めぐりをした様子。
清水寺、竜安寺、鴨川べり。そしておいしい食べ物。
名所で撮影した記念写真が、次々とタイムラインにアップされる。
京の迷所・堀川丸太町
そんな仲間をよそに、私が行ったのはここ。

堀川丸太町交差点。
京都は、学生時代にお世話になった街なのだ。
平安時代への憧れが高じて移り住み、京都で暮らした数年間。
今日こそ学校に行かなきゃ、明日こそ登校しなきゃと、ズルズルとだらけた日々を送ったのが、まさにここ。
その場所に近づくにつれ、見覚えのある通り名が目に入ってくる。
このだらけた生活をどうにかしたいと思いつつも、抵抗もしないまま泥沼に沈んでいくような、あのころの感覚がよみがえってきてドキドキする。息苦しい。
せまる日暮れに秋の北風。
切ない過去に、あつらえたような舞台背景。
今だから見える風景
20年前に住んでいたアパートへ行った。
オートロックなので内部の様子はうかがいようがないが、通りに面したところにちゃんと送水口があった。
各ベランダは仕切り板で区切られ、端の部屋には避難器具が取り付けられている。

あのころは気づかなかったけど、この送水口に守られていたのだ。
うすら寒い風の吹き抜ける狭い路地を歩くと、よりいっそう切なくなる。
懐かしのものなどなにもない。
様変わりしたせいもあるが、細かいところをほとんど覚えていないのだ。
ひょっとして、忘れてしまいたかったんだろうか。
路地に並ぶ住宅の前には、水を張った消火バケツがおいてある。
収納箱に入った消火器が置いてある家も珍しくない。
道の狭い京都、歴史的町並みを残す京都ならではの、防火対策である。
思い出は消えていても、新しいものがたくさん見えるようになっていた。
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