
理系の父とムスメによるふれあいの痕跡。
怪奇現象
わが家で怪奇現象が頻発している。
それは、ちょっと目を離したすきにホワイドボードの文字が乱舞するという現象。
わが家では、リビングの窓を利用してホワイトボードを設置している。
ホワイトボードは非常に便利で、伝言、覚え書、家族会議の議事録、ムスメ商店の出納など、実に様々な用途に利用されている。
ところがここに書かれるあらゆるものが、勝手にその位置を変えてしまうことがあるのだ。
もちろん、誰かが書き直しているわけではない。
じっと見守っているときはなんともない。でも、油断してちょっと目を離すと書いたものが移動している。

判別不能なまでに乱舞する文字列。
ヒント:冬場に頻発
この怪奇現象が現れるのは寒い時期。
寒い時期は、屋外と室内との温度差により窓が結露する。
窓ガラスに貼ってあるホワイトボードも、もちろん結露する。
結露したホワイトボードでは、ホワイトボードマーカーのインクがにじんでしまい書くことができない。
ここらへんがヒント。
踊る文字のしくみ
ホワイトボードマーカーのインクには、剥離剤が含まれている。
剥離剤はインクをはがしやすくするためのもので、ホワイトボードに書いたものがサッサーッと消せるのはこれのおかげだ。
剥離剤は、結露したホワイトボードの水分に溶ける。
その結果、油性のインク部分だけが水に浮かぶことになる。
水に浮かんだインク部分が漂う。
かくして、書いたものが移動するというわけ。
【文字が動く様子の撮影に成功!】
これが証拠だ!ホワイトボードの文字が動く決定的な瞬間動画
経験で学ぶ
最初のころは文字が躍る理由が分からず、不思議でしょうがなかった。
オトナは「なんか理由があるに違いない」と思ってるが、コドモは完全に怪奇現象だと思いこんで恐怖におびえる。
ネットで調べてみてもイマイチよくわからない。
ホワイトボードを頻用している人に聞いても経験がないと言う。
そもそも、ホワイトボードを窓に貼って使っている例が見当たらない。
結露しないと起こらない現象なのだから、わからないのが当然だ。
そのうちコドモが、ホワイトボードマーカーで水に文字を浮かべるという科学実験的なものを見つけてきた。
それでようやくナールホドと納得したのであった。
もうコドモが恐怖におびえることはない。
しかしあいかわらず冬場は文字が踊るわけで、その動き具合を楽しんではいるが、使いにくいことこの上ない。