イベント火災
イベント会場で展示物が燃え、男の子が死亡した。
木製の展示物に木くずを絡ませたという、可燃物そのものというような展示物が燃えた。
現時点で、照明に使用していた白熱球が出火の原因と見られている。
消防に関する仕事をしている私としては他人事ではない。
この事件を聞いてからずっと考え続けている。
自分には一体なにができるのだろうかということを。
ゼロにはできない
火事は起こる。
どうにかしてゼロにできないもんかと思うけど、どうにもならない。
火事は起こってしまう。
しかし、なるべく起こらないようにはできる。
そして起こってしまった火事は、広げないようにできる。
防火管理とは
防火管理という業務がある。
火災を起こさないため、起こった火災を最小限で食い止めるために、火の用心とイザというときのプランニングを行う業務である。
これは誰がやるのかというと、基本的に自分がやるものなのだ。
防火管理者という責任者が法律で決められているけど、最終的には自分の身は自分で守るしかないのだ。
イベントにおける防火管理の穴
この時期、週末ごとにあちこちでイベントが開催されている。
そんな中、大学の学園祭に行く機会があった。
ステージや模擬店でにぎわう会場のところどころに、消火器が置いてあった。
最新のピッカピカのやつ。
どうやら、イベント会社がレンタルしている消火器のようだった。
テントや椅子、テーブルなんかの什器と一緒に消火器も貸し出しているらしい。
いいアイディアだよね。
だけどこれ、使い方は知られてるのかな?
万が一、火が出たときにこの消火器を使うことができるのかな?
火!即、消火器!と考えることができるのかな?
私のミッション
まだまだ足りない。
既定の数だけ消火器を置くだけでは足りない。
「使える」という前提が足りない。
こういう足りないところを埋めたい。
私なら気づく。
消防に関わる仕事をしているから、足りないところに気づく。
そしてそれを発信する。
オモシロごとを求めて、ふだんからピーヒャラピーヒャラ発信しているから、ここが足りないということもみんなに知らせることができる。
体が覚えるまで消火器を使ってみる、そんな消防訓練を企画することもできる。
そして考えてもらうんだ。
どうしたら防げるのか。
どうしたら自分の身を守れるのか。
それが私のミッションである。