元歯科衛生士が歯科治療を受けるとき気にするポイント

元歯科衛生士が歯科治療を受けるとき、最も気をつかうポイント。
それは、元歯科衛生士なのをカミングアウトするかどうか。

元歯科衛生士でぇす

自分が歯科業界にいたときにも、「元・歯科衛生士でぇす」という患者さんがいた。
こう言っちゃなんだけど、元歯科衛生士を相手にするときは、一般の患者さんとは別の緊張をする。
なにしろ相手は専門知識を持っている人間である。

つまり、元歯科衛生士ということをカミングアウトすると、先方が警戒するのではないか、いらぬ緊張をしてしまうのではないか、それが気になるわけ。
あと、「歯科衛生士のくせに治療かよ!」みたいなこと思われるかなーなんて、妙にビクついてるとこもある。

現役のころは口腔内環境に関する意識が必要以上に高かったので、あらゆるツールを駆使して自分の口の中のメンテナンスにいそしんでいた。
自己紹介で「趣味は歯みがきです」と言えていた。

だけど、そんなのはもう10年以上前のこと。
現役のそのころの研ぎ澄まされた感覚なんて、今じゃすっかり鈍ってしまっている。
鈍るどころか、消滅している。
だから、私に対応する術者は緊張など不要なのである。

 簡潔に説明したい

感覚が鈍っているとはいえ、基礎知識だけは頭に残っている。
専門用語や略語がわかる。
だから問診では、専門用語を使って自分の状態を簡潔に伝えたい。
「左下のここんとこの(と言って口の中を指さす)詰め物が取れたんですけど~」とか言うのはまどろっこしいのだ。

ここで専門用語を使えば次のようになる。
「左下5のインレー脱離です。可能なら再セット、カリエスがあれば形成してMODのインレーでもいいんですけど、近心はCRですめばありがたいです」
現在の状況以外に、考えられるパターンを理解していることと希望する治療方法までサクサクと伝えられる。

対する相手だって、「取れたものをいったんはめてみますけど、もしうまくはまらなかったらもう一度型を取ることになります。その場合は麻酔をして(以下略)」なーんて長々と説明しなくてすむじゃないか。
「削ってみなきゃわからない」という状況のときは、なおのこと。

左下5のDOインレー&近心CR、同じく左下4遠心のCRの術前。

カミングアウトしてみた

というわけで毎度おそるおそる、元歯科衛生士であることをカミングアウトしている。

わたしのカミングアウトを受けて先方がなんと思っているかは、当然ながらわからない。
吉と出るか凶と出るか、カミングアウトは賭けである。
気をつかってるつもりなのは私だけで、相手はまるで気にしちゃいないかもしれないし。

川原歯科医院
2016年5月にリニューアルしたばかりのスタイリッシュな歯科医院は、CR充填が速くて(10年前の経験比)すてき。

前歴がまるで役に立たない会社

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