夏休みの家族旅行といえば観光地やレジャースポット。
大人はのんびり寝てすごしたいところだが、子どもメインになってしまうのは否めない。
というのが一般的かな?
わが家の家族旅行は大人の研修を兼ねていることが多い。
今回のツアープランの目玉は、大阪市にある阿倍野防災センター。
家族旅行というよりは研修旅行である。
リアルな震災体験ゾーン
体験型の防災センターである阿倍野防災センターには、地震発生後の街並みを再現したフロアがある。
どこの市町村にもありそうな、古くからある街並み。
ご近所同士の息づかいが伝わるような、木造住宅と狭い路地。
ひとたび大震災に見舞われればひとたまりもないような、小さな街。
神戸市にある人と防災未来センターの震災体験フロアも恐怖を感じるリアルさだったけど、こっちはさらに見がいがある。
というわけで、阿倍野防災センターのリアル街並みにおける見どころをご紹介したい。
ポイントは、細かい設定。
防災意識の高い地域

被災する「ぼうさい通り」。
ここは阿倍野区ぼうさい通り。
どんな防災をしていたか知らないけど、激しい揺れに襲われてこのありさま。
古い建物が多かったので被害も拡大した模様だ。
通りの名前に「防災」を採用したのはよかったが、その高い防災意識は街並み改革に使ったほうがよかった‥‥というのは事後だから言えること。
ホントにありそうな屋号

街のショットバー、DANGER。
ショットバー「DANGER」の名前の由来は、やはり危険。
入口の上にある、突き出した看板がガクンと動いて見学者をビビらせるのだ。
右奥に見えるのは分譲受付中の不動産屋の看板。
その名も「太伸不動産」。
表札が運命を決める

火災が発生する「かじ」さんの家。
梶さんだか加治さんだか知らないが、表札を平仮名にしたばっかりに火事に見舞われてしまった。
ご丁寧にポストの表記までひらがなだ。
賃貸業にあるまじき屋号

なんとか全壊を免れた「はんかい荘」。
全壊は免れても、これでは再び賃貸業を営むのは難しいと思われる。
ネーミングは大事だ。
ちなみに、「はんかい」という苗字は、珍しいけど存在するらしい。
北海道や京都・宮城などに数十人の「半海」さんがいるんだって。
半海さんが建物を持つときは、漢字表記にしたほうがいい。
たとえ一発で読んでもらえなくても。
作りたい
細かい仕掛けがいろいろとオモシロい、阿倍野防災センターの震災体験フロア。
こういうセットって、どうやって作るんだろうな。
倒壊した建物を作るための設計図って、どんな具合になってんだろ。
材料は廃材を使うんだろうか。
作る工程も興味深いが、オモシロい仕掛けを施すのはもっと興味深い。
見に来た人がどんな反応をするか、そんなことを考えながら仕掛けるのは楽しいだろうなー。