「どんなことが好き?」
「うーん‥‥ゲームかな?わかんない」
あいまいすぎて答えにくい質問ではあるが、「好きなことがわからない」という子どもは多い。
自分のことなのにわからないなんて不思議なことだが、夢中になれることを探してさまようのは大人だって同じだ。
無意識の心の縛りはそう簡単には緩まない。
好きなことを見つけたいなら、図鑑を手に取ってみよう。
オススメの図鑑
図鑑はいい。
特に、森羅万象が1冊にまとまっている図鑑。
すべてが1冊にまとまった図鑑を眺めていると、自分の好きなものが見えてくる。

「自分探しの入門書」ともいえる。
すべてが存在する、宇宙
森羅万象の詰まった図鑑はたいてい、宇宙から始まる。
ビッグバンから銀河、恒星、太陽。ブラックホールや宇宙の端っこなどの、想像が追いつかない部分。
当然ながら「宇宙人はいるのか?」という疑問もわくのだが、図鑑は、パイオニア探査機に託したメッセージに軽く触れるだけでこの問題を深堀りはしない。
身近に感じる太陽系
続いて図鑑は、われわれの生きる太陽系をクローズアップする。
太陽の強烈な威力を図解し、その恩恵を受ける地球の奇跡を讃え、ご近所関係にある金星と火星に期待を持たせる。
さらに外側の惑星では、地球との圧倒的な大きさの違いとその激烈な環境を謳い上げる。
木星で地球と同じくらいの大きさの嵐が300年以上吹き荒れ続けているなんて、誰が観察してたんだろうか。
このほど土星に墜落してその任務を終えた、探査機カッシーニのこともここに出てくる。
あぁもう、ゾワゾワしてたまんない。
これがロマンと言わずしてなにがロマンか。
私は図鑑のこのあたりが大好きだ。
後半のほう
さらに図鑑は続く。
今度は天文学。
地球から見える空の様子、星座、惑星探査機の図解。
ここらへんになると、私のページをめくる速さは増してくる。
興味が薄いので読み飛ばしているのだ。
このあと図鑑は、地球の自然へと移っていく。
地学、生物学、人体。ところどころに強く興味を引くポイントがあるにはあるが、宇宙ほどではない。
物質やエネルギーなどの科学分野になると、さらに読み飛ばしが激しくなる。
テーマが歴史になるともう数ページまとめて飛ばす。
学校で習った社会をどれくらい覚えているかを試されているようで、苦痛さえ感じる。
まとめ
いかがだろう。
こうして、この世のすべてを1冊にまとめ上げた図鑑を眺めると、自分がなにに惹かれるかがよくわかってくる。
こう見えて私、宇宙が好きなのだ。
図鑑で惹かれた宇宙をもっとよく知りたくて、さらに詳しいムック本を図書館で借りてくる。
読み漁るうちにムック本では飽き足らなくなり、しだいに専門書に手を出すようになってくる。
昔から知られているオーソドックスな教育法「子どもに図鑑を与える」って、こういうことなんだろうな。