消防と警察。
市民の安全を守る仕事と言えばこのふたつ。
仕事がら、ふだんから火事だの消火だの119だので頭がいっぱいな私はともかく、一般的に消防と警察に対するイメージにはどんな違いがあるのだろうか。
「緊急通報」と聞いてまっさきに思い浮かぶ番号は、119?110?
消防に大いに偏った私が、消防と警察の違いを述べてみる。
イメージ
イザというときに助けに来てくれるのが、消防。
ルール違反したら叱られるのが、警察。
あー、こりゃだいぶ警察が不利だね。
私は消防のルール(消防法)が頭に入っている(ということになっているはずだ)から、違反で叱られることはまずないだろう。
命を救うために駆けつけるのが、消防。
容疑者を捕まえるために駆けつけるのが、警察。
甲乙つけがたいが、命には代えられぬ。
やっぱり消防に軍配が上がってしまう。
出動に備えてふだんからトレーニングを欠かさないのが、消防。
自転車で商店街をパトロールしつつ住人とのコミュニケーションも欠かさないのが、警察。
このイメージはテレビの影響だろう。
庁舎にこもって鍛えてる消防と、街のみなさんに慕われている警察。
通報件数
消防と警察、どちらがより必要とされているのか。
消防の年間通報件数は約856万件。
これは、3.7秒に1回、15人に1人が119番通報をしたということ。
(平成23年 消防庁国民保護・防災部防災課防災情報室のデータより)
一方の警察は、110番通報の受理件数を約923万件と発表している。
こちらは3.4秒に1回、14人に1人が通報した計算になる。
(平成27年 警視庁・警察白書のデータより)
うむむ。
警察のほうが頼りにされているというのかっ。
現場到着
消防が現場に到着するまでの平均時間は8.6分。(平成27年 消防庁・消防白書のデータより)
警察は6分57秒(平成26年 視庁・警察白書のデータより)
なんと、現場到着時間でも消防は警察に負けているではないか。
とは言ってもこのデータ、「救急自動車による出動データ」なので消防車とはまた別なのかもしれない。
そもそも基本的に2人組で出動する警察と、数名のチームで出動する消防では準備にかかる時間にハンデがあるに決まっている。
そこらあたりを考慮したらいい勝負になるんじゃない?
慌てるとごっちゃに
余談だが、消防訓練では通報訓練と称して、実際に消防署へ電話連絡をすることがある。
このとき、訓練にもかかわらずすっかりテンパってしまい、110に電話しちゃう人はいないんだろうか。
万が一、番号を間違ってしまっても、情報は伝達されるのでご安心を。
というわけで、かなり身びいきな感じになってしまったがやむを得ない。
警察へのイメージは、知らぬがゆえのことなのでご容赦願いたい。