秋の火災予防運動の日曜日、別府市のマンションで消防訓練を実施した。
オモシロ消防訓練を呼んでいただいたのはこれが2度目。リピーターさんである。
リアルなシチュエーションでやってみることにこだわっているオモシロ消防訓練は、本当に役に立つ訓練をやりたい人にはうってつけ。
こちらのマンションの理事長さんも「どうせやるならリアルな想定で」というご希望。
非常階段で煙を焚いてみるのは、参加する住人のみなさんに煙の中を避難する体験や防火戸の重要性について考えてもらいたいから。
理事長さん自ら発炎筒を手にして、非常階段を煙いっぱいにする。
そして今回の目玉。
理事長さんの熱い要望により実現した、消火器ブッ放し体験。
なんと、マンションの共用部をビニールで仕切って空間を作り、そこで粉末消火器をブッ放してみるというもの。
部屋の中で消火器を使った場合、立ちこめる消火薬剤によって一瞬で視界が利かなくなる。
消火が成功したのかどうかもわからず、自分が逃げる方向すらも見失ってしまう。
これは意外と見落とされがちな消火器のリスクで、オモシロ消防訓練にもよく取り入れているテーマでもある。
だけど再現するのが難しいのが難点。
この超絶レアなシチュエーションが体験できる、ものすごくいいチャンス。
私もこの空間に立ち会って消火薬剤にまみれたわけだけど、いやもうホント死ぬかと思った。
周りが見えない恐怖、逃げ場がわからない恐怖、消火薬剤で咳込む恐怖。
これはぜひいろんな人に体験していただきたい。
この日1日限定だったのがなんとも惜しい、秀逸な消防訓練であった。