ムスメ商店のライバル、バー・ムスコ。
小学4年の彼もMGで学んだことを活かして家庭内起業している。
かなり気まぐれに。
ムスメ商店が岩手県・そうた商店の事例に刺激を受けて再始動したように、バー・ムスコも動き出した。
5年生のそうた商店に負けてられるか!
【納税するそうた商店】
【ムスメ商店】遠くのライバルに刺激を受けて、待ってましたの再始動
本業
オカーサンがたしなむ姿をみて、見よう見まねでカンパリソーダを作るようになったことから命名された「バー・ムスコ」。
仕入れてきたのはカンパリ1瓶。
さっそくオカーサンにカンパリソーダを作って販売。
1杯150円。
カンパリ1瓶はだいたい1,500円。
ずいぶん思い切った仕入をしたもんだ。
どうやらオトーサンから500円の融資を受けた様子。
返済は、100円ずつの5回払い。
融資だから利子も払わなくちゃならないはずなんだが、大丈夫か?ムスコよ。
750mlのカンパリ。
これで、オカーサンがたしなむ量なら40杯近く作れる。
1杯150円×40杯=6,000円!
ヒャッハー!
すでに6,000円を手にしたかのように浮かれるバー・ムスコに軽い不安を覚えつつも、いつもより濃いめのカンパリソーダでオカーサンの頭はスローモード。
融資の相手は手堅いオトーサンだからダイジョブだろ~。
オトーサンもいかが?
販売先を増やして売上を上げたいバー・ムスコ。
オトーサンにもカンパリを勧める。
「お試しはタダだから、飲んでみて」
試飲である。

無料試飲はちょとだけね。
「キライじゃないけど、もうちょっと味が欲しいなー」
というオトーサンの感想を受けて、バー・ムスコはブレンドするものを探し始める。
研究開発である。

こんなのどう?
余談だが、カンパリにオレンジママレードを入れたものはなかなかいい。
カンパリにはオレンジとかグレープフルーツとかを合わせることもあるので、相性がいいのかもしれない。
ただ、ママレードはたっぷり入れないとつまんないのでバー・ムスコとしては原価コストがかかりすぎるのが難点。
研究は続く
グレープフルーツの代わりに手近なカボスを使うこともあるオカーサンの助言を受けて、酸味つながりで試してみるクエン酸。
※ちゃんと食用です。

新しいカクテルのウリは「除菌もできる」こと。
「酸ッパ!」
「もうちょっと甘みが欲しいな~」
「素直にグレープフルーツジュースの小さいパックを買ってきたほうがよくね?」
ふと気づくと、試飲しながら感想を述べるオトーサンとオカーサンの横でバー・ムスコがジリジリしている。
「ぐぅ~ッ!‥‥飲んでみたいッ!」
‥‥そうか。
キミ、未成年だったね。
小学生だったね。
バー・ムスコの戦略
さて。
酔いが覚めればやっぱり心配。
40杯を売り切るまでバー・ムスコがこのビジネスモデルを最後までやりきれるのだろうか。
ところが、バー・ムスコの言うことにゃ、
「お菓子を仕入れたら自分で食べてしまうから売れなくなっちゃうけど、カンパリならオカーサンにしか売れないじゃん。そして必ず買ってくれるじゃん」
バー・ムスコに戦略があったとは!
長期的な戦略を立ててオカーサンのド肝を抜いたムスメ商店だが、バー・ムスコもあなどれない。