消防署のはたらくくるまと言えば、消防車と救急車。
消防署に待機している消防車と救急車。
赤と白の、見慣れたコントラスト。
実はよく知らない白
仕事がら、ゆく先々でなにかと消防署のお世話になっている私だが、救急部門にはとんと縁がない。
したがって、その業務内容についての知識は一般的なことしか知らない。
勝手知ったる部門の消防車には親しみがもてるが、救急車に対しては他人に対するよそよそしさのようなものを感じている。
サイレンを鳴らして消防車が走っているのを見かければ「どこでなにごとが?」と気になるが、救急車が走っていても「フーン」なのだ。
白への扱い
それは消防署の前を通る際にも表れる。

緊急車両がそろっているのは、街になにごともないしるし。
平穏な風景なのに、自分の中のモヤモヤはごまかせない。
なぜだ。
なぜ、一か所だけ色が違うのだ。
なぜ、すべてが赤に染まらないのだ。
赤に両脇をはさまれている白は、ただちにリバースするべきだろうが。

ひっくり返って赤になるべき。
とはいえ
救急車が出動しているとき、消防署の車庫は赤一色になる。
これこそ私が追い求めていた理想の光景。あるべき姿。

理想形。
のはずなのだが、なんだか落ち着かない。

白がいない。
なんだこの不安な気持ちは。
もう一例
そういえば広島の消防署でも同じことがあったぞ。

赤一色に‥‥。

一点の白を打つ。
やはり必要なのだ。白一点が。
赤の中に、ほんの少し白が混じっているからこそ全体が引き締まるのだ。
画竜点睛。隠し味。

引き締まらぬ赤一色の例。