カップ焼きそばを作ったときのことを思い出してほしい。
カップにお湯を入れ、指定の時間が経過する。
麺が戻ったらお湯を捨てる。
お湯をシンクに流すと、シンクがベコッ!と鳴る。
そのときの話だ。
ひとり静かにカップ焼きそばを作る。
シーンとした台所に突然響く大きな音。
これまでに何度も経験しているのに、あの音には毎回ビックリさせられる。
あれは、金属が変形するときの音だ。
シンクに使われているステンレスが、お湯で熱膨張して部分的に変形する、その音だ。
ご家庭でおなじみのあの現象が、実は熱感知器にも使われているのだ。
熱感知器のしくみ

熱感知器に仕込まれているバイメタル。
「熱感知器のしくみ」という小見出しをつけたけど、細かいこと言ってもアレなんで雑に説明しよう。
要するにバイメタル。
熱膨張率の異なる2種類の金属を張り合わせたものが、感知器の中に仕込まれている。
一定の温度になると金属が変形して、その先に仕掛けられた接点を作動させる。

バイメタルはこの手の熱感知器に使われている。
焼きそばと感知器
金属の熱膨張を利用した仕組みはたくさんある。
温度計、こたつやアイロンの温度を一定に保つ仕組み、ヘアドライヤーの過熱防止など、単純で耐久性が強いためいろんな場所で応用されている。
それにしても、焼きそばのベゴッ!と火災感知器がよもや同じ仕組みであるとは。
縁は異なものである。