前回までのあらすじ
卒園式の謝辞を引き受けたので、できあがった文章がどこかのどなたかのヒントになればと思って公開した。
全文を公開したけど、こんなのしょせん他人の文章。
自分でやってみればわかるが、文例はそのまま丸ごと使えるわけではない。
使えても、せいぜいヒント程度。
結局どこかでオリジナルの文章をひねり出さなければならない。
だったら、文章を作る過程も公開しよう。
4つの手順
①とりあえず文例集を見て、一般的な謝辞をコピペする。
②明らかにそぐわない部分を削る。
③思いつく「そういえばこれも言っときたい」を付け足す。
④全体を見直してオチを決める。
①一般的な謝辞をコピペ
オリジナルなことをやるからには、まずはフツーを知らねばならぬ。
というわけで、まともな文例集を漁るところからスタート。
ありがたいことに、ちゃんとした謝辞文例はネット上に腐るほどある。
ありきたりな謝辞であればあるほどありがたい。
とりあえず、それをそのままコピペしてくる。

そっくりそのままいただいてくる。
②そぐわない部分を削る
ありきたりと言っても、さすがにそのまま使えるものはまずない。
少なくとも、「〇〇園」の〇〇にはちゃんとした名称を入れなければなるまい。
クラスの名称や、扱われている行事名も微妙に違う場合がある。
明らかに違う部分をカットする。
ここまではわりに簡単。
③「言っときたい」を付け足す
ここからの難易度は人に寄って違うだろう。
ふだんから言いたいことがある人にとっては比較的簡単。
反対に、自分の気持ちを外に出すことに慣れていない人にとっては「なにを言ったらいいのかわからない」だろう。
毎日ブログで好きなことを言いふらしている人は、手順②ですでに「私だったらこう言う」がムクムクと湧き上がっているはず。
④オチを決める
謝辞なんだから感謝を述べるのが目的。
だけどマジメひと筋のスピーチがオモシロかろうはすがない。
どうせしゃべるならオモシロいほうがいい。
思い出を振り返り泣かせつつ、あわよくばアハッと笑わせたい。
謝辞を紡ぐコツ
一般的な文例にケチをつける感じでやるとうまくいく。
「自分だったらそれは言わない」とか「それ言うの、明らかにおかしい」とか、ダメ出しをする。
ダメ出しをしたら、次は改良案。
「自分だったらこう言う」「あれも言っときたい」を付け足す。
あとは音読して微調整すればもう完成。
ミもフタもないまとめ
ホラ簡単。
この方法なら謝辞を毎年依頼されたって大丈夫だ。
他人の作ったものにケチをつけるのはたやすい。
難しいのは、「自分だったらこう言う」のことろだろう。
要するに、ふだんから発信することに慣れてればなんてことないというのがオチ。
慣れないことを急にやるから謝辞が大仕事なのであり、プレッシャーなのであり、引き受けたくなくなるのだ。
謝辞は毎年やった方がいい。