すべての家電はブレーカーの奴隷だ。
どんなに勢いよく可動していても、ひとたびブレーカーが落ちてしまえばどうにもならない。

家電の生死を握るブレーカー。
充電式の家電だって、そのバッテリーが底をついてしまえばブレーカーの配下。

エラソーにしてられるのはバッテリーのあるうちだけ。
ブレーカーが落ちるまで
冬場。
早朝の寒さをこらえかねてエアコンをつける。

ものすごく電気を食いそうなビジュアル。
毎朝の日課であるコーヒー。
部屋中によい香りが広がりつつある。

朝から3杯をガブ飲み。
出勤前に洗い上がるよう、洗濯機もフル稼働。

毎日許容範囲を大幅に超えた洗濯物を洗ってくれている。
タイマー設定により、炊飯スタート。

炊き上がりは朝6時。
そろそろ朝食の準備を始めよう。

ゆうべのおかずを温め直す。
これだけ使えば、必ずブレーカーが落ちる。

落ちた。
ところで
炊飯中の電源断。
これってどうなの。
たとえば、通常は約50分間で炊きあがるとしよう。
その50分の途中、20分あたりでブレーカーが落ちて電源が切れたとしよう。
当然ながらコメはまだ生だ。
よくても半生。
ここでいつも迷う。
もう一度炊飯を押して炊きなおすと、炊きすぎになるのではないか。
すでに経過した20分、そして新たに追加する50分。
合計70分も炊くことになる。
炊きすぎではないか。
どうしよう。
今日のごはんは失敗だ。
自動化の弊害
炊飯器でごはんを炊くのがが当たり前の生活をしていると、こういう判断ができなくなる。
途中で止まった自動モノを持て余す。
どうしたらいいかわからないのだ。
でもよく考えたら炊飯なんて、水とコメを火にかけるだけじゃないか。
なべでも
キャンプの焚き火ですらできることだ。
炊飯に関しては、世の中にいろんなウンチクがはびこっているせいで、正しく炊かなければ日本人ではないような錯覚に陥っている。
ナイーブになりすぎている。
だから、炊飯中にブレーカーが落ちると「もう今日のごはんは失敗だ」とか「日本人として失格だ」とかパニクってしまう。
落ち着け、私。
【ついでに読みたい、炊飯のこと】
米を研ぐのはもうやめませんか?やめるべきは米研ぎなんかじゃないけど