夢を語る
ソフトクリームをおかわりすることは、私の夢のひとつである。
冷たくてとろりと甘いソフトクリームを、らせんの先っちょからそっとなめはじめる。
ゆっくり味わいたいが、ソフトクリームには溶け問題がつきまとう。
そしてしだいに加速度がつき、ソフトクリームはあっという間になくなってしまう。
実にあっけない。
あまりにも早く食べ終わったせいで、なんとなくもの足りない。
ひょっとしたらもう1個ぐらいイケるんじゃないかという気さえする。
もうちょっと食べたい。
おかわりするしかない
ソフトクリームのおかわりは難しい。
「この人、さっきも買いに来たけど、ひょっとして落っことしちゃったのかしら」なーんてお店の人に思われちゃうんじゃないだろうか。
しかたがない。
こうなったら最初からソフトクリームを2つ買うのだ。
2人分を買いに来たふうにして買うのだ。
両手にソフトクリームを持って、交互に食べるのだ。
だがちょっと待て。
両手にソフトクリームは忙しいぞ。
加速度問題も溶け問題もダブルだ。
それはちょっと困る。

ソフトクリームの溶け問題。
やはり、おかわりするしかない。
願望
「夢はソフトクリームのおかわりです」
世間に向かってそうつぶやいてみたら、反応があった。
「替えめん」あるけど、「替えソフト」って無いな。あってもよさげだけど。
替えソフトとな!
それこそまさに、私が望んでいるおかわりソフトではないか。
妄想スタート
最初のソフトクリームを食べ終わったら店に戻り、自分のコーンを差し出しておかわりをもらう。
回を重ねるごとに、溶けたソフトクリームでコーンはフナフナになってくる。
そこらあたりで見かねた店のオバチャンが言うのだ。
「アンタ、もうそんくらいにしときよ(大分弁)」
おかわりの打ち止めだ。
気さくなオバチャンがひとりでやっている、駄菓子屋のようなソフトクリーム屋。
おかわりするならそんな店がふさわしい。
ところで、ソフトクリームのコーンはどれくらい持つのだろうか。
おかわりに何回耐えられるのだろうか。