スイッチが好きだ。
動かしたときに確実な手ごたえを感じる、アナログ系のスイッチが好きだ。
レバースイッチとかトグルスイッチとかロッカースイッチとか。
ヒマなときにずーっとパチパチやっていたい。
【どれくらい好きなのか】
大好きなあのスイッチをパチパチやり放題
ブレーカー
スイッチ好きはブレーカーも好き。
ブレーカーはレバースイッチを採用していることが多い。
切断するときにはバチン!と小気味よく、復旧するときにはグイッとやや抵抗を感じるブレーカーのレバースイッチ。
そしてブレーカーは、そのスイッチを動かすと「シャレにならないことになる」場合が多い。
禁止されるとやりたくなる心理現象、カリギュラ効果。
この甘美な誘惑がたまらない。
絶対に落ちない非常電源
さて。
消防設備は電気設備なので、ブレーカーをチェックことも多い。

自動火災報知設備のブレーカー(右)。
消防関係が使う電源と、電気電灯で使う電源はベツモノだ。
専門的な説明は割愛するけど、非常用とふだん用を一緒くたにしてたらいろいろとアレなのはおわかりだろう。
途切れさせてはならぬ非常用の電源。
ヘタなことでブレーカーが落ちたりしないよう、スイッチがガッチリ固定されている。

ブレーカースイッチが動かないようにロックされている。
非常電源のブレーカーについている、この赤いパーツをハンドルロックという。
火災報知機とか誘導灯とか消火ポンプとか、消防系のブレーカースイッチは、動かないようにこれで守られている。
この特別感と頼もしさがたまンない。
みんな持ってるハンドルロック
さて。
このハンドルロックは、消防設備関係者なら工具箱に常備しているメジャーなパーツだ。
しかし、いくらメジャーでもバンバン消費するものではないのでそうたくさんは必要ない。
それなのに。

大量のハンドルロック。
ハイ、もうおわかりでしょう。
誤発注の結果ですよ。
10個ほしかったのに、10袋届いた。
ちなみに1袋に10個入っている。
昨今では、自社の販売能力ではどうにもならないくらいの大量誤発注をしたら、SNSで土下座したり助けを求めたりして買ってもらうのが流行りのようだが、さすがにこれはムリだろう。
こんなマイナーなもの、誰がほしがるというのだ。
どうするか
一生かけてこのハンドルロックを消費するというのもひとつの手である。
それだけの仕事を取ってくればよい。
だけど、こんなマイナーなものが大量に手に入るなんてまたとないチャンス。
ここで一発ドカンとくるような、なにかを仕掛けてみたい。
マイナーなパーツを一気にメジャーに押し上げるような、なにか。
「人気急上昇!ハンドルロック、生産追いつかず」みたいな、なにか。
そんなことを考えているとゲヘゲヘしてしまう。
【この際だから読んでおきたい、なにごとかを企むときのオノマトペ「ゲヘゲヘ」】
「ワクワクが止まらない」ではワクワクしない人