いやそれにしても、私の仕事はいい。
なにがいいって、やってることがすべて「自分のため」になるのがいい。
消防設備の保守管理だけをやってるころだって、消火器の使い方は完全にマスターしていたし、外出先では常に非常口をチェックしていた。
実際にその知識と感覚が役に立つ機会があるかどうかはともかく、「イザとなったらこうすればいい」という自信がふだんの安心を作っているのは間違いない。
活動範囲を広げて防災訓練の支援サービスを始めてからは、自分の防災意識が格段にアップした。
家具の固定はするわ、飛散防止シートは貼るわ、救命講習は受けるわ、講演会には行くわ。

気になりつつもずっと手をつけずにいたガラス飛散シート。2枚目はキレイに貼れた。
もちろん無数にある対策をすべてこなしているわけではない。そんなのムリだ。
けれども、この仕事に関わる以前の「なにかしなきゃならないけど、どうしたらいいかわからないからとりあえず今日は何もしない」という状態よりはよっぽど進歩している。
「気になるけど日々の暮らしに紛れて手をつけられないでいる」、そんな非常用のものを試してみることができる。
「強く押す」を押してみたり、津波避難ビルに登ってみたり、非常食を食べてみたり。
毎日が防災訓練だ。
試した結果がネタになる。
ブログに書けるし、訓練のトークでも使える。
試してみるイベントとして集客もできる。
会社の経費を私用に使っているようなもんだ。
仕事の一環で私生活の備えをやっている。
それどころか、会社のカネで娯楽をむさぼっていると言ってもいい。
仕事としてやることすべてが自分のためになるなんて、私の仕事は実にオトクだ。
【私の仕事がオトクな理由はほかにもある】
リスクヘッジ能力を鍛えている防災訓練屋はイベント中のハプニングをこうやって乗り越えている
イグジットの強みは、キャラ化しやすい・グッズ化しやすいことです。